中国宋代を舞台とした公案侠義小説「三侠五義」という作品があります。
青天と言われる名裁判官・名宰相の包拯が権力にも屈せず正義の裁きを下し、
彼に惹かれた侠客たちが大活躍するといった物語ですが、本作はその物語を
素材にしたマンガです。
偶然本屋で目にとまり、タイトルが気になって紹介を読んでみると、なんとも珍しい
北宋時代のマンガではないですか。
で、読んでみるとこれがまた面白い!
絵はバリバリ少女マンガなので、私的にはちょっと(最初は)ニガテかなと思ったん
ですが、でも物語は本格的な中国史モノです。
服装や、小物、建物なんかも考証がしっかりされて描かれてるみたいで大変
見ごたえがあります。
また物語が進むにつれて、登場キャラたちも生き生きしてきまして少女マンガらしく
恋愛話もガシガシ入ってきたりします。
主人公格の展昭やヒロイン月華も良いんですが、サブキャラ好きの伊谷としましては、
四勇士と言われる、王朝・馬漢・張龍・趙虎とかがお気に入りです。
ですんで張龍がメインをはっている第19話「偸御剣」なんかは面白かったですね。
「三侠五義」を題材にしていると言う珍しさだけでなく、しっかり楽しめる作品と思います。
ただ残念なのはこのマンガを読んでも「三侠五義」の訳本がなかなか手に入りにくい
と言うことでしょうか。
でもお勧めですよ!
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