項・劉時代、楚漢戦争の第三の男、韓信です。
人呼んで「国士無双」

はじめは項羽に仕え、後に劉邦に鞍替え、その溢れんばかりの才覚のために、取り巻きからは自立をそそのかされるもこれを拒否。
あくまで劉邦に仕えることにしたのですが。
しかし結末は
「狡兎死して良狗烹られ、飛鳥尽きて良弓蔵われ、敵国敗れて謀臣滅ぶ」
ことと相成ったのです。

実際、私はこの韓信という人物は物語や列伝を読んでいても余り好きになるタイプではなかったのですが、人物としてはマンガの一本でも描いてみたい、と思わされた不思議なヒトです。
というのも、戦争に関してはまさに無敵、用兵術も「兵を用うるは多々益々弁ず(配下の兵は多い方が良い、どれだけの兵数でも用いてみせよう)」と自負するほどの兵法者。寡兵を率いていても、『背水の陣』にて多勢に打ち勝つ。それほどの天才でありながら、こと自分の身の安全などには全くの鈍感さ、知恵の巡らなさ。
ほら、なんだか気になる人物と思いませんか??